ガンになった時の正しい食事の考え方について!!
★正しい食事については、患者様が今置かれている状況によって違ってきます。今回は、ガンの治療中で、食欲も落ち、目安として、普段の体重より5kg以上おちていたり、又は、標準体重の90%以下になっている場合についてお話します。 標準体重(kg)=身長₍m₎²×22
■まず、質問で一番多いのが『ガンは糖を使って増殖するので、糖質制限をしたほうが良いですか?』と言う問題です。
ガン細胞は実際に正常な細胞よりも、多くの糖を取り込みます。したがって理想的には糖を制限したほうが、ガン細胞は糖をエネルギーとして利用できなくなります。しかし、現状は、それを徹底して行った方ほど、良い方向に行っていません。
たとえ糖質をどんなに制限しても、ガン細胞は巧みな方法で、体内の微量伝達物質(エクソソーム)を分泌して筋肉や脂肪を分解してりようしたり、オートファジー(材料の再利用)を活性化してエネルギーを確保することがわかっています。体内の筋肉もいっきに溶かされ、ガン細胞の材料として持っていかれてしまい、急激な体重減少や基礎体力低下をまねいてしまいます。
しかも、体内の正常な細胞に酸素を運ぶ、一番重要な赤血球は、細胞内にミトコンドリアを持っていないため糖がないとエネルギーが保てず死んでしまいます。(ケトン体はエネルギーとして利用できない。)最低でも1日に糖質60g(お米茶碗1杯分)は必要です。安心してお米もしっかり食べてください。
■ガン細胞が増殖する要
mTORと言う体内物質があります。これを活性化させないことが大切です。しかし、このmTORを活性化する物質がインスリンとIGF-1です。
・インスリン…急激な血糖上昇で多く分泌されてしまいます。食べ方も大切です。
・IGF-1…乳製品に特に多く含まれています。IGF-1を多く含む食材はなるべく避けることが大切です。
■ガン細胞は周囲を酸性にして増殖していきます。逆にアルカリ性環境下では、ガン細胞は生き残ることが出来ません。
・なるべくアルカリ性食品を多くとる。酸性食品(動物性のものなど)を控える。
■ガン細胞は周囲に炎症を起こして増殖します。
・なるべく炎症を抑える食材に切り替える。(えごま油、亜麻仁油など)